共働き家族のお出かけスタイル 〜同行者篇〜

イマファミ通信 VOL.41

こんにちは。イマドキ家族のリアルを伝える「イマファミ通信」担当、イマドキファミリー研究所です。
コロナ禍で迎える3回目の夏がまもなくやってきます。外出自粛により子育てファミリーのお出かけやレジャー頻度は減少しましたが、少しずつお出かけマインドが戻りつつある頃でしょうか。今回は、共働き家族のお出かけについてご紹介したいと思います。

コロナ禍でお出かけ・レジャー頻度が大きく減少

まず、家族での年1回以上のお出かけ実施率をコロナ禍前後で比較したのがグラフAです。2021年のコロナ禍では、2016年と比較すると、いずれのお出かけにおいても大きく実施率が下がっています。特に「帰省」をはじめ「国内旅行」「遊園地」といった家族全員で遠出をするようなお出かけにおいて減少率が大きい傾向にあります。

共働きママのお出かけ実施、“ママと子供だけ”が“家族で揃って”を上回る

続いて、家族でのお出かけが減少するなかで注目したい共働き家族のお出かけトピックスを、コロナ禍前に実施した2019年度調査からご紹介します。
グラフBは、子供(長子)と一緒のお出かけの際に、どのような組み合わせで出かけているのか、組み合わせごとの頻度をまとめたものです。
「パパとママと子供」揃ってのお出かけは、月に1回以上計で、共働きママが68.4%、専業主婦ママが75.6%と専業主婦ママの方が高い結果となっています。一方で、パパ不在の「ママと子供」でのお出かけは、共働きママが72.8%、専業主婦ママが67.2%の結果となり、共働きママの頻度が高くなっています。また、共働きママは、家族揃ってのお出かけよりも、パパ不在の「ママと子供」のお出かけの頻度が高いことから、ママと子供だけでのお出かけも積極的に行っている様子がうかがえます。

ママだけじゃない!共働きパパも“パパと子供だけ”で積極的におでかけ

次に、ママ不在でのパパと子供のお出かけ頻度をまとめたのがグラフCです。
パパと子供のお出かけは、月に1回以上計で、共働きパパ(57.6%)が妻専業主婦パパ(46.0%)よりも10pt以上高い結果となりました。共働きパパもママと同様に、パパと子供のお出かけをしている様子がうかがえました。共働きパパは普段の育児関与が高い分、ママ不在でのお出かけにもあまり抵抗がないのかもしれません。また、忙しい中でパパママそれぞれのお休みが合わなくても、子供とのお出かけチャンスを逃したくない意識もあるのではないかと考えられます。

コロナ禍で、 子供向けイベントの付き添いなども「保護者1名まで」といった制約がある場合も見受けられます。ただ、それを単にマイナスなものとするのではなく、「家族揃って」だけではないお出かけパターンをより楽しいものにしていく提案も、今後求められているのではないでしょうか。

<調査概要>2021年度『子育て家族に関する調査』

  • 調査地域 : 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県(東京駅を中心とする40km圏)
  • 調査方法 : インターネット調査(調査会社のパネルを使用)
  • 調査対象 : 末子小学校3年生以下の25~49歳の既婚男女 計1,800ss
         夫婦同居であること。親同居者は除外。(女性側の勤務形態と子供の年齢で割付)
  • 調査期間 : 2021年8月31日(火)~2021年9月13日(月)

<調査概要>2019年度 『共働き家族のお出かけ調査』

  • 調査地域 : 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県(東京駅を中心とする40km圏)
  • 調査方法 : インターネット調査(調査会社のパネルを使用)
  • 調査対象 : 中学生以下の長子がいる25~59歳の既婚男女 計1,000ss
         夫婦同居であること。親同居者は除外。(女性側の勤務形態と子供の年齢で割付)
  • 調査期間 : 2019年7月5日(金)〜8日(月)

上記ライター河野 麻紀
(ストラテジック プランナー)の記事

イマファミ通信

イマドキファミリー研究所では、働き方や育児スタイルなど、子育て中の家族を取り巻く環境が大きく変化する中で、イマドキの家族はどのような価値観を持ち、どのように行動しているのかを、定期的な研究により明らかにしていきます。そして、イマドキファミリーのリアルなインサイトを捉え、企業と家族の最適なコミュニケーションを発見・創造することを目的としています。

[活動領域]

子育て家族に関する研究・情報発信、広告・コミュニケーションプランニング、商品開発、メディア開発等

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  • 高野 裕美
    高野 裕美 イマドキファミリー研究所リーダー/エグゼクティブ ストラテジック ディレクター

    調査会社やインターネットビジネス企業でのマーケティング業務を経て、2008年jeki入社。JRのエキナカや商品などのコンセプト開発等に従事した後、2016年より現職。現在は商業施設の顧客データ分析や戦略立案などを中心に、食品メーカーや、子育て家族をターゲットとする企業のプランニング業務に取り組む。イマドキファミリー研究プロジェクト プロジェクトリーダー。

  • 荒井 麗子
    荒井 麗子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

    2001年jeki入社。営業職として、主に商業施設の広告宣伝の企画立案・制作進行、雑誌社とのタイアップ企画などに従事。2011年より現職。現在は営業職で培った経験をベースに、プランナーとして商業施設の顧客データ分析や戦略立案などのプランニング業務に取り組んでいる。

  • 澤 裕貴子
    澤 裕貴子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

    2002年jeki入社。商業施設の戦略立案などのプランニング業務に従事し、 その後アカウントエグゼクティブとして広告宣伝の企画立案・制作進行などの業務を担当。 2011年より現職。現在はJRやJRグループ会社の調査やコミュニケーション戦略立案などを中心に、 プランニング業務に取り組む。

  • 土屋 映子
    土屋 映子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

    2004年jeki入社。営業職として、主に企業広告のマスメディアへの出稿などの業務に従事。2009年より現職。現在は商業施設の顧客データ分析や戦略立案などを中心に、プランニング業務に取り組んでいる。

  • 河野 麻紀
    河野 麻紀 イマドキファミリー研究所 ストラテジック プランナー

    2008年jeki入社。ハウスエージェンシー部門のプランニング業務に従事した後、営業局、OOHメディア局を経て、2017年より現職。現在は営業・メディアで培った経験を活かし、再びプランニング業務に取り組んでいる。