共働きは子供服購入スタイルにも特徴あり。子供服選びも楽じゃない一つのタスク

イマファミ通信 VOL.35

こんにちは。イマドキ家族のリアルを伝える「イマファミ通信」担当、イマドキファミリー研究所です。
Vol.33の「イマファミ通信」では、入園・入学に際しての準備や行事などに奮闘するママたちの姿を紹介しました。今回は、子供たちが保育園や幼稚園(以下、園)や学校で着る服の購入に関する調査結果を紹介します。

園や学校で着る服は子供の着やすさ・着心地を重視

ママたちがどのような視点で、子供が園や学校で着る服を選んでいるかを調査しました。【グラフA】のとおり、共働きママ・専業主婦ママに関わらず、「子供が着脱しやすい」が1位、次いで「着心地が良い」という結果になりました。園・学校では親が関与できないことがその理由であることがうかがえます。また、同様に「なるべく低価格で済ませたい」も、共働きママ・専業主婦ママともに8割を超え、子供が園や学校で着る服にかける支出はできるだけ抑えたいという意識が汲み取れます。 

Tシャツは1,000円未満が多数派

それでは実際に、子供服にはどのくらいの支出をしているのでしょうか。【グラフB】によると、共働きママ・専業主婦ママともにTシャツの購入価格の平均値は1,000円程度で、半数以上が1,000円未満で購入していることがわかりました。トレーナーやボトムスの購入価格も平均1,300円ほどで、いずれも9割近いママが2,000円未満で購入しています。

園・学校で着る服の購入は、共働きママにとって、こなさなければならない“タスク”

ママたちは、値段や子供の着やすさ・着心地などを意識して、園や学校で着る服を購入していることがわかりましたが、園・学校での服装には様々なルールが多く、特に共働きママには悩みの種であるようです。
【グラフC】を見ると、共働きママは「決まりに合った服をわざわざ買いに行くのは手間」「園や学校のための衣服を買いそろえるのが面倒」と感じている割合が、専業主婦ママよりも高いことがわかります。また、未就学児では「決まりに合った服が見つからなくて困る」という意見も目立ち、時間が無い共働きママにとっては、子供服の購入もこなさなければならない”手間のかかるタスク“という意識が強いと言えます。

共働きママの子供の普段着購入は、買える時に買える場で

【グラフD】は、子供の普段着を購入するタイミングと場所について聞いたものです。「購入のタイミング」の全体の傾向は、共働きママと専業主婦ママで大きな違いはありませんが、「買いたいものがあればバーゲン以外でも買う」は共働きママの方が高い傾向にありました。
「購入する場」は、「いつも行っている店で探す」「子供服の買い物を目的に出かける」「少しでも安くてお得な店舗を探す」の割合が、専業主婦ママの方が高く、逆に「ECで購入」「他の用事のついでに買う」については共働きママの方が高い傾向にありました。
この結果から、特に時間のない共働きママにとって、子供の普段着は「買える時に買える場で購入するもの」という意識が専業主婦ママよりも強い傾向にあることがわかります。また、忙しい中で「EC」を活用して必要な子供服を購入している様子もうかがえました。

このように、子供服の購入は、園や学校のルールもあって、共働きママにとっては「手間のかかるタスク」であり、買える時に買う、ECを活用するなどして、効率的にこなそうとする姿が見えました。共働きママと専業主婦ママで、子供服に対する意識や購入スタイルに違いがありますが、今後ますます共働きママが増加していくことを想定すると、このような「手間」の解消が求められるようになると考えられます。

上記ライター土屋 映子
(シニア ストラテジック プランナー)の記事

イマファミ通信

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  • 高野 裕美
    高野 裕美 イマドキファミリー研究所リーダー/エグゼクティブ ストラテジック ディレクター

    調査会社やインターネットビジネス企業でのマーケティング業務を経て、2008年jeki入社。JRのエキナカや商品などのコンセプト開発等に従事した後、2016年より現職。現在は商業施設の顧客データ分析や戦略立案などを中心に、食品メーカーや、子育て家族をターゲットとする企業のプランニング業務に取り組む。イマドキファミリー研究プロジェクト プロジェクトリーダー。

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    荒井 麗子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

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    澤 裕貴子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

    2002年jeki入社。商業施設の戦略立案などのプランニング業務に従事し、 その後アカウントエグゼクティブとして広告宣伝の企画立案・制作進行などの業務を担当。 2011年より現職。現在はJRやJRグループ会社の調査やコミュニケーション戦略立案などを中心に、 プランニング業務に取り組む。

  • 土屋 映子
    土屋 映子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

    2004年jeki入社。営業職として、主に企業広告のマスメディアへの出稿などの業務に従事。2009年より現職。現在は商業施設の顧客データ分析や戦略立案などを中心に、プランニング業務に取り組んでいる。

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    河野 麻紀 イマドキファミリー研究所 ストラテジック プランナー

    2008年jeki入社。ハウスエージェンシー部門のプランニング業務に従事した後、営業局、OOHメディア局を経て、2017年より現職。現在は営業・メディアで培った経験を活かし、再びプランニング業務に取り組んでいる。