イマドキファミリー研究所では、2022年度研究として「共働きママのお金に関する調査」を実施しました。
かつては夫が働きに出て家計を支え、専業主婦の妻が財布の紐をしっかり握って節約しながら家計をやりくりするという家族像が一般的でした。共働き家庭が多数派となった昨今ではその家庭像がどのように変化しているのか、共働き家庭の家計のリアルを深掘りしました。
※全国の大学生以下の長子がいる共働き家庭のママを対象に調査を実施しました。
※本記事における「共働きママ」は、自身及び配偶者が共にフルタイムで働いているママを指しています。
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%とならない場合があります
共働き世帯の生活費は“夫婦二人で出し合う”が基本形。
共働き世帯の生活費全般の負担の仕方は、「二人で出し合って一元管理して負担している」が58.3%、「費目ごとにそれぞれが負担している」が18.0%で、この二つを合わせた「二人で負担している計」が76.3%となりました。共働き世帯においては、生活費は二人で負担するというスタイルが基本と言えます。
共働きでも、家計管理は主にママが担当。
ただし、今後は二人で家計管理スタイルが増えていく?
一方、生活費の管理の仕方については、「二人で全て管理している」は21.0%に留まり、「ママが全体を管理している」が61.8%と圧倒的に高い結果となりました。共働き世帯でも、家計管理の主体はまだママ(=お財布の紐はママが握っている状況)にあることが分かりました。
ただし、若年層ママの回答を見ると、やや異なる兆しも見られました。共働きママ20~34歳では、生活費を「二人で全て管理している」が27.7%となり、上の世代のママたちと比べると、「二人で管理している」割合が10pt程度高くなりました。つまり、若い世代ほど、家計管理にもママだけでなく夫婦で関与しているということです。
生活費管理の方法は、同じ共働き夫婦でも世代間で違いが見られました。イマドキファミリー研究所では、若い共働き夫婦に多い「ダブルス夫婦」の夫が、家事・育児に積極的に参加していることをお伝えしてきました。家計管理も一つの家事として、家庭生活全般を夫婦二人で考え決定していくという、これからの共働き世帯の主流になっていく暮らしぶりが垣間見える結果となりました。
詳しい情報は、プレスリリースに掲載しておりますので、そちらもご覧ください。
イマドキファミリー研究所 2022年度研究【共働きママのお金に関する調査】
平均貯蓄額1,000万円越えでも募る将来不安。令和でも、お財布の紐はママがしっかり握る!
<調査概要>2022年「共働きママのお金に関する調査」
- 調査地域 : 全国
- 調査方法 : インターネット調査(調査会社のパネルを使用)
- 調査対象 : 20~40代の既婚女性 計2,000サンプル 長子が大学生まで
夫婦と子供のみの世帯/夫婦のみの世帯(子供は、寮生活や一人暮らしでも可)
※平成29年就業構造基本調査を参考に、居住エリア×ママの年代別で割付 - 調査期間 : 2022年8月26日(金)~2022年9月5日(月)
高野 裕美 イマドキファミリー研究所リーダー/エグゼクティブ ストラテジック ディレクター
調査会社やインターネットビジネス企業でのマーケティング業務を経て、2008年jeki入社。JRのエキナカや商品などのコンセプト開発等に従事した後、2016年より現職。現在は商業施設の顧客データ分析や戦略立案などを中心に、食品メーカーや、子育て家族をターゲットとする企業のプランニング業務に取り組む。イマドキファミリー研究プロジェクト プロジェクトリーダー。