服装は行動に影響を与える。たとえば「スーツを着ると背筋が伸びて、普段よりテキパキ行動する」「パジャマを脱がないと昼までダラダラしてしまう」あたりは思い当たる人も多いのではないでしょうか。
コロナ禍でビジネスウェアのカジュアル化が加速
近年ビジネスウェアのカジュアル化が進行。我々の実施した調査でも有職者の58%が該当していました。特にコロナ禍で在宅勤務やテレワークなど働き方が変わったことでカジュアル化した人も多いようです。最も多く挙げられた変化は「通勤シューズを変えた」、次点で「スーツを着る機会の減少」が続きました。脱スーツの快適さを知ってしまったからか、出社回帰の動きが広まった今もカジュアルなビジネスウェアを好む人は少なくないとみえます。
ビジネスウェアのカジュアル化で44%が移動行動に変化アリ
このビジネスウェアの変化は、移動行動に影響を与えたのか。ビジネスウェアをカジュアル化した人に、通勤の行き帰りの行動に変化があったのか聞いたところ、44%が何らかの変化があったと回答した。行動変化で最も多かったのは「歩く機会が増えた」の22%。革靴からスニーカーに履き替えたところ、意識的に歩くようになったという。他にも「寄り道する機会が増えた」「行動範囲が広がった」「行ったことがない店・駅を利用した」といった変化が挙げられた。単調になりがちな自宅と会社間の移動も、働く場所やビジネスウェアが変化することで活性化しそうです。
さて、本記事が公開される2024年1月末は、4年ぶりに復活した職場の忘年会や、毎年恒例の正月太りも相まって体型が気になっている人も多いのでは(自戒)。まずはゆったりゴムの太れる服を脱出することから始めてはいかがでしょうか。服が変われば、行動も変わる……はず。
<調査概要>
- 調査手法 : インターネット調査
- 調査対象 : 全国18~79歳男女 1,200人に実施
- 調査期間 : 2023年12月2日~3日
五明 泉 Move Design Lab代表/恵比寿発、編集長
1991年jeki入社。営業局配属後、通信、精密機器、加工食品、菓子のAEを歴任、「ポケットモンスター」アニメ化プロジェクトにも参画。2014年営業局長を経て2016年よりコミュニケーション・プランニング局長。