夫婦のソロ活事情~41.6%の夫婦は休日別行動~

Move Design Lab VOL.95

ひとりの活動を楽しむ「ソロ活」というワードが定着した感があります。
同じようにひとりの活動を表す言葉に「おひとりさま」「ぼっち」もありましたが、「ソロ活」のほうがポジティブなイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。ひとりぼっちというより、ひとりじめ。ひとりの活動をより肯定的な存在に押し上げた素敵な言葉だと思います。

ひとりで過ごす時間の必要性について4段階に分けて聞いたところ、約半数が「絶対に必要」と回答。その背景の一つに新型コロナウイルスによる生活行動の変化があると推察します。例えば、密を避けることを意識するようになった結果、ひとりで行動することが普通になった。むしろそのほうが気楽だと気付いた。ほかにも、在宅勤務で家族と一緒にいる時間が増えた一方で、通勤時間などひとりになれる時間がなくなった。その結果、ひとりの時間の貴重さを再認識したなど。この2~3年間の生活環境の変化で、ひとりで行動することや、ひとりの時間に対する意識が変わった人が多いように思います。

夫婦でも、ひとりの時間は大切。

独身の人の行為と語られることの多いソロ活ですが、今回取り上げたのは既婚者のソロ活事情。既婚者(単身赴任など同居していない人・夫婦で休日が異なる人は除く)に「休日の夫婦の過ごし方」を聞いてみました。

最も多かったのは「どちらかといえば夫婦で一緒に行動することが多い」の35%。「一緒に行動することが多い」と合わせると58%が一緒派でした。別行動派が最も多いのは男女ともに50代。40~50代女性では全体結果に反して別行動派のほうが多い結果となりました。別行動なのは夫婦仲が悪いのでは……と思われた方、ご安心ください。「一緒にいるときの話のネタができる」「新鮮さを保つため」などお互いのことを思って別行動のようです(中には本記事に載せるのははばかられる重めの意見もありましたが……)。

個人的に、たとえ家族や夫婦であっても、時々離れることでバランスを取ることは決して悪いことではないと思います。インターネットやSNSで常時人とつながってしまう時代。自分のリズムを整えることを目的としたソロ活は、未婚・既婚限らず今後さらに拡大していくのではないでしょうか。

<調査概要>

  • 調査手法 : インターネット調査
  • 調査対象 : 全国18~79歳男女 1,200人に実施
  • 調査期間 : 2023年4月1~2日

上記ライター市川 祥史
(Move Design Lab リサーチプランナー/ データアナリスト)の記事

Move Design Lab

Move Design Labは生活者の「移動行動」を探求し、”新しい移動“を創発していくことをミッションに始動したプロジェクトチーム。その取り組みをシリーズで紹介していきます。

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  • 五明 泉
    五明 泉 Move Design Lab代表/恵比寿発、編集長

    1991年jeki入社。営業局配属後、通信、精密機器、加工食品、菓子のAEを歴任、「ポケットモンスター」アニメ化プロジェクトにも参画。2014年営業局長を経て2016年よりコミュニケーション・プランニング局長。

  • 中里 栄悠
    中里 栄悠 Move Design Lab プロジェクトリーダー/シニア ストラテジック プランナー

    2004年jeki入社。営業局、駅消費研究センター、アカウントプロデュース局を経て、2014年よりコミュニケーション・プランニング局に所属。シニア・ストラテジック・プランナーとして、メーカー、サービス、小売など幅広い企業のコミュニケーション戦略立案に携わる。

  • 彦谷 牧子
    彦谷 牧子 Move Design Lab データアナリスト/ シニア ストラテジック プランナー

    リサーチ・コンサルティング会社を経て、2009年jeki入社。JR東日本保有データの分析・活用業務に従事した後、2014年よりコミュニケーション・プランニング局に所属。化粧品、トイレタリー、通信機器等幅広いクライアントのコミュニケーション戦略をはじめとしたプランニングを担当。

  • 市川 祥史
    市川 祥史 Move Design Lab リサーチプランナー/ データアナリスト

    市場調査会社にて、企業のマーケティング課題の解決に従事。2017年jeki入社。コミュニケーションプランニング局配属。交通広告・キャンペーンの効果測定を中心に、クライアントの課題発見・解決を支援する。

  • 鷹羽 優
    鷹羽 優 Move Design Lab ブランドコンサルタント

    ブランド戦略を専門とし、菓子・飲料・生活雑貨・人材など多くのブランド開発、リブランディングを手掛けた後、2018年jeki入社。コミュニケーション・プランニング局に配属。ブランドマネジメントの観点からコミュニケーション立案を行う。

  • 松本 阿礼
    松本 阿礼 駅消費研究センター研究員/お茶の水女子大学 非常勤講師/Move Design Lab・未来の商業施設ラボメンバー

    2009年jeki入社。プランニング局で駅の商業開発調査、営業局で駅ビルのコミュニケーションプランニングなどに従事。2012年より駅消費研究センターに所属。現在は、駅利用者を中心とした行動実態、インサイトに関する調査研究や、駅商業のコンセプト提案に取り組んでいる。

  • 渡邉 裕哉
    渡邉 裕哉 Move Design Lab ストラテジック・プランナー

    2020年jeki入社。コミュニケーション・プランニング局に配属。飲料、トイレタリー、ホテルなどのプランニングを担当する。

  • 明山 想
    明山 想 Move Design Lab コミュニケーションプランナー

    2021年jeki入社。コミュニケーション・プランニング局に配属。BtoB、トイレタリー、クレジットカード会社などのプランニングを担当。

  • 片山 晴貴
    片山 晴貴 Move Design Lab コミュニケーションプランナー

    2021年jeki入社。コミュニケーション・プランニング局配属。 家電、損害保険、不動産などのプランニングを担当する。