
移動の未来について考えながら“新しい移動”を構想するプロジェクトチーム「Move Design Lab(MDL)」は、18~79歳の男女1,000人に対し、「今月のお出かけ意欲」を得点化してもらう調査を毎月実施しています。
やっぱり師走は忙しい
自分の時間を持てていますか?
12月のお出かけ意欲(MMI)は10点満点中5.77点で前月からは0.4ポイントの減少。寒さはもちろん忙しさを理由に外出に対してネガティブな意見が多くみられました。2019年は働き方改革元年といわれていますが、年度末である師走の忙しさは変わらないようです。

自分だけの時間やスペースを持つことに価値を感じる
働き方改革によって良くなったこと、もしくは期待することをビジネスパーソンに聞いたところ「自分の時間を持てること/持ちたい」と回答される人が多くみられました。

そのニーズに応えるように「自分らしく過ごすための場所」を提供するサービスが増えてきているように思います。例えば進化系カプセルホテル。それぞれが独自のストーリーを持っており、旅行者ではなく、近隣の生活者が気軽に非日常体験を過ごせる場として活用するケースが多いそうです。カーシェアサービスを移動目的ではなく休憩等のプライベート空間として活用しているケースがあると聞いたときには驚きましたが……。
良質なひとり時間が行動意欲を生み出す
仕事中や誰かといるときはさっぱりなのに、ひとりの時間をつくることで、頭の中が整理できたり、いいアイデアが浮かんだりすることはありませんか。そこで浮かんだアイデアやストックされた新しい気づきは、誰かと話すきっかけになったり、自分の新しい興味や関心ごとを見つけるきっかけにもなったり。ひとりの時間を持つことは、次の行動意欲を生み出す起点になると私は思います。
冒頭でふれた働き方改革の影響か、街中に多くのワークプレイスを見かけるようになりました。働くために使う人はもちろん、読書・勉強・休憩するなど快適なひとり時間を過ごすために使う人も多くみられます。「イベント開催」「新商品発売」のように移動を直接増やすアプローチではありませんが、ワークプレイスのような良質なひとり時間を過ごせる場所を持ってもらうことも移動活性化への1つのアプローチになるのではないでしょうか。
年末年始でお忙しいかと思いますが、良い“冬ぼっち”をお過ごしください。
<調査概要>
- ※調査手法 : インターネット調査
- ※調査対象 : 18~79歳の男女1,000人
- ※調査期間 : 2019年12月7日~8日
五明 泉 Move Design Lab代表/恵比寿発、編集長
1991年jeki入社。営業局配属後、通信、精密機器、加工食品、菓子のAEを歴任、「ポケットモンスター」アニメ化プロジェクトにも参画。2014年営業局長を経て2016年よりコミュニケーション・プランニング局長。