
未来の移動とそこにあるべきマーケティングコミュニケーションを構想するプロジェクトチーム「Move Design Lab(MDL)」は、全国男女18~79歳のお出かけ意欲を毎月の定点調査で聴取し、Move Mind Index(以下MMI)としてスコア化しています。MMIの詳細についてはこちら
お出かけ意欲はコロナ以前並みに回復
お出かけの予定を立て始める人も
11月のお出かけ意欲(MMI)は10点満点中6.13点。前月から0.23ポイント増加し、コロナ以前(2019年)との同月比は99.4%。お出かけ意欲はコロナ前の水準にほとんど回復してきているといえます。
お出かけ意欲の高い人の理由をみると「コロナ感染者数が落ち着いてきた」「今まで出かけられなかったので、旅行に行きたい」との回答が多く、以前と比べてコロナ感染者数が低水準になったことやワクチン接種者の増加が影響していると考えられます。

次のグラフは11月のMMIを性年代別でみたものです。
コロナ以前との同月比は、男性計100.3%、女性計98.6%。性別にかかわらずお出かけ意欲が回復していることがわかります。男性30代~60代、女性30代・60代はコロナ以前よりもお出かけ意欲が高くなっていました。最もお出かけ意欲が高いのは男女ともに60代で自由回答での理由を見ると「旅行を予定している」「ゴルフ場にプレーしに行く予定がある」など、何かしらの予定を立てている人が多く見られました。

外出率は59.7%。コロナ以前を上回る結果に。
週末の外出率[2021年11月調査は10月30日(土)と10月31日(日)]は全体で59.7%。先月からは10ポイント上昇し、コロナ以前(2019年)との同月比は110.1%と、コロナ以前よりも外出していることがわかります。例年、11月調査から12月調査にかけて上昇する傾向があるので、12月調査の結果に注目したいと思います。

性年代別で見ると、男性計よりも女性計の方が高くなっていました。コロナ以前のスコアを下回ったのは、男性70代と女性40代でそれ以外の性年代は、大きく上回る結果となりました。
中でも、女性70代の外出率が著しく上昇しています。コロナ以前、外出率が高い水準にあった女性70代は、他の性年代と比べてコロナ1年目の外出率の落ち込みが大きかった分、揺り戻しも大きく、コロナ以前よりも外出した人が増えたと推察しています。

10月25日に東京や大阪など5つの都府県で、飲食店に対する営業時間短縮の要請などが解除されました。ワクチン接種率も8割に近づき、少しずつ以前のような日常が戻りつつあります。今後も引き続き、生活者の移動意欲の推移を見守っていきたいと思います。
<調査概要>
- 調査手法 : インターネット調査
- 調査対象 : 18~79歳の男女1,000人
※国勢調査の人口構成比に合わせて、性別×年代×エリアで割付 - 調査期間 : 2021年11月6日~7日
五明 泉 Move Design Lab代表/恵比寿発、編集長
1991年jeki入社。営業局配属後、通信、精密機器、加工食品、菓子のAEを歴任、「ポケットモンスター」アニメ化プロジェクトにも参画。2014年営業局長を経て2016年よりコミュニケーション・プランニング局長。