移動の未来について考えながら“新しい移動”を構想するプロジェクトチーム「Move Design Lab(MDL)」は、18~79歳の男女1,000人に対し、「今月のお出かけ意欲」を得点化してもらう調査を毎月実施しています。
異常気象が影響し、お出かけ意欲は控えめ
異常気象が続いています。いずれの地方でも例年よりも早い梅雨明けとなりました。特に関東甲信地方では6月29日と、平年より22日早い梅雨明け。なんでも6月中の梅雨明けは1951年の統計開始以降初めてのことらしいです。

この異常気象は毎月測定しているお出かけ意欲(移動意欲)指数にも影響を及ぼしています。7月は10点満点中5.84点。前月と比べて-0.04ポイントとなりました。「子供のストレス発散のために出かけたいが、天候が悪くあまり外に出られない(30代男性)」「今年の夏は例年になく暑いそうなので、外に極力出たくない(40代女性)」、6月調査と同じく外出を避ける人の多くが気候・気象を理由に挙げています。
目的別にみると、「買物」「運動」「癒し」が減少傾向。いずれもリラックス・気分転換を目的とした外出行動ですが、この暑さでは逆に気が滅入ってしまうと考える人が多いようです。

平成最後の夏、アクティブな平成世代
先ほどお出かけ意欲指数の減少傾向についてご紹介しましたが、全体の傾向に反して前月から大きく上昇した世代があります。増加を見せたのは、平成生まれを中心とした29歳以下の若い世代です。

来春に改元を控え、2018年は平成最後の1年となりました。Twitter上でも「平成最後の夏」というフレーズの投稿が急増。特に他の世代と比較して、平成生まれ世代は意識する人も多いようです。「平成元年生まれ、最後の20代の夏なので、出掛けたりして非日常をしたいなと思います(20代女性)」「時代の節目に何かしようかなと思う(10代男性)」と、本格的な平成最後の夏到来に向けて意気込む声が聞こえています。
終わりがわかっていることによる特別感が人を動かすのでしょうか。夏以降も数多くの「平成最後」を楽しむMOVEが展開されていくと予想されます。
※調査手法:インターネット調査
※調査対象:18~79歳の男女1,000人
※調査期間:2018年7月7日~8日
五明 泉 Move Design Lab代表/恵比寿発、編集長
1991年jeki入社。営業局配属後、通信、精密機器、加工食品、菓子のAEを歴任、「ポケットモンスター」アニメ化プロジェクトにも参画。2014年営業局長を経て2016年よりコミュニケーション・プランニング局長。