
未来の移動とそこにあるべきマーケティングコミュニケーションを構想するプロジェクトチーム「Move Design Lab(MDL)」は、全国男女18~79歳のお出かけ意欲を毎月の定点調査で聴取し、Move Mind Index(以下MMI)としてスコア化しています。
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まん防措置下にあって、お出かけ意欲は前月から回復。男性ではコロナ以前と同水準。
3月のお出かけ意欲(MMI)は10点満点中5.74点。
まん延防止等重点措置が31都道府県で適用されるなかでの聴取となった今回の調査では、コロナ以前同月比(2019年3月比)は92.6%、前年同月比は101.8%で、首都圏の1都3県が緊急事態宣言下にあった昨年をやや上回る結果となりました。
前年同月比が100%を割り込んでいた先月2月から、お出かけ意欲には回復の兆しがみられます。

お出かけ意欲の戻りは、性別で異なっているようです。
3月のお出かけ意欲は、男性5.88点、女性5.60点。コロナ以前同月比(2019年3月比)は、男性では99.0%、女性では86.7%となっています。特に、男性20代以下では、コロナ以前の同月比が108.3%と、回復以上といえるスコアでした。

外出率も前月から回復、コロナ1年目、2年目とほぼ同率。
週末の外出率[2022年3月調査は2月26日(土)と2月27日(日)]は全体で51.4%、
ともにコロナ禍にあった前年・前々年同月比で101.0%でした。

性年代別でみると、男性、女性ともに5割を上回り、同程度の外出率となっています。
お出かけ意欲は、男性、特に男性20代以下で回復していましたが、外出率は、男性40代がもっとも高く、前年・前々年を上回る結果でした。

「お花見」意向は前年並みの約2割。
お出かけ意欲は、コロナ以前のトレンドとして、気候のよい春と秋に高くなる傾向にあり、コロナ以降も、緊急事態宣言等の影響を受けながらも、近い傾向がみられます。
季節性が出る目的別の外出意向についても、回復状況を確認してみました。
聴取項目のうち、コロナ以前(2019年3月)、今回(2022年3月)ともに、3月に行きたい場所・目的の上位3つは、「お花見」、「温泉」、「映画鑑賞」でした。いずれの意向も前年とほぼ同率で、コロナ以前とはまだ開きがあります。
withコロナの状況で、その時季ならではのお出かけも、完全回復には時間を要するかもしれません。

3月21日には、18都道府県で適用されていたまん延防止等重点措置が解除されました。気づけば3年目に入ってしまったコロナ禍でのお出かけ意欲、外出率の動向を引き続き注視していきたいと思います。
- 調査手法 : インターネット調査
- 調査対象 : 18~79歳の男女1,000人
※国勢調査の人口構成比に合わせて、性別×年代×エリアで割付 - 調査期間 : 2022年3月5日~6日
五明 泉 Move Design Lab代表/恵比寿発、編集長
1991年jeki入社。営業局配属後、通信、精密機器、加工食品、菓子のAEを歴任、「ポケットモンスター」アニメ化プロジェクトにも参画。2014年営業局長を経て2016年よりコミュニケーション・プランニング局長。