
未来の移動とそこにあるべきマーケティングコミュニケーションを構想するプロジェクトチーム「Move Design Lab(MDL)」は、全国男女18~79歳のお出かけ意欲を毎月の定点調査で聴取し、Move Mind Index(以下MMI)としてスコア化しています。
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新型コロナウイルス感染拡大により、お出かけ意欲は低下。
2月のお出かけ意欲(MMI)は10点満点中4.93点。
先月比93.0%と低下し、コロナ以前(2020年)との同月比は85.3%。コロナ1年目(2021年)との同月比は95.7%と、緊急事態宣言が発令されていた昨年と比較しても、お出かけ意欲がやや落ち込んでいると言えます。
お出かけ意欲の低い人の理由をみると「コロナの感染者数が急増したから」「感染して周りに迷惑をかけたくないため」という回答が多く、オミクロン株の流行や、多くの地域でまん延防止等重点措置が発令されたことが大きく影響していると考えられます。

次のグラフは2月のお出かけ意欲を性年代別でみたものです。男性4.90点、女性4.96点と、性差は見られませんでした。コロナ以前との同月比は、男性86.1%、女性84.6%。性別にかかわらずお出かけ意欲が低下していることがわかります。また、すべての性年代において、コロナ以前よりも高いケースはなく、コロナ1年目と比較しても同程度もしくは低下しています。
今回調査で最もお出かけ意欲が高かったのは、女性18-29歳で5.53点。とはいえ、コロナ1年目と比較すると約8割に落ち込んでいます。

週末外出率は45.7%。コロナ以前と比べて約2割減。
週末の外出率[2022年2月調査は1月29日(土)と1月30日(日)]は全体で45.7%。コロナ1年目同月比で95.4%、コロナ以前との同月比は76.7%と、週末の外出率が低下したことがわかります。正月休み中であった前回1月調査からは10ポイント以上低下しました。
18道府県でまん延防止等重点措置が適用されるエリアが拡大した直後の週末であったことが影響していると考えられます。

性年代別で見ると、男性と女性では同程度の外出率でした。
コロナ以前のスコアを上回ったのは、女性40代のみでそれ以外は、コロナ以前を下回る結果となりました。
中でも、コロナ以前の外出率が高い水準であった女性18~29歳と70代の外出率が著しく低下し、約5割に落ち込んでいます。

2月18日に、17道府県でまん延防止等重点措置が延長され、3月6日まで計31都道府県に適用される状況です。
依然として、全国的に感染者が多い状況が続いています。
コロナ禍3年目となる今後のお出かけ意欲、外出率の動向を引き続き注視していきたいと思います。
<調査概要>
- 調査手法 : インターネット調査
- 調査対象 : 18~79歳の男女1,000人
※国勢調査の人口構成比に合わせて、性別×年代×エリアで割付 - 調査期間 : 2022年1月29日~30日
五明 泉 Move Design Lab代表/恵比寿発、編集長
1991年jeki入社。営業局配属後、通信、精密機器、加工食品、菓子のAEを歴任、「ポケットモンスター」アニメ化プロジェクトにも参画。2014年営業局長を経て2016年よりコミュニケーション・プランニング局長。