ママの平日の夕食の支度に負担を感じる度合いは、 パパの帰宅時間によって変わる

イマファミ通信 VOL.12

ママの平日の夕食の支度に負担を感じる度合いは、パパの帰宅時間によって変わる

こんにちは。イマドキ家族のリアルを伝える「イマファミ通信」担当、イマドキファミリー研究プロジェクトチームです。
当プロジェクトでは、オレンジページ「次のくらしデザイン部」と、『イマドキ家族の食事に関する共同研究』を実施しました。今回はその研究結果の中から「平日の夕食作りの負担」について紹介します。共同研究の概要についてはVOL.11の記事に詳しく掲載しているので、そちらもぜひお読みください。

毎日の夕食、「メニューを考え」「調理する」のが大変!

まず、ママたちが家族の食事の支度についてどの程度負担に感じているのかを調べてみました。その結果、共働きママ・専業主婦ママともに「平日の夕食の支度」に負担を感じる割合が高いことが分かりました。特に共働きママでは、「平日の夕食の支度」に負担を感じている人が9割近くにのぼり、平日の夕食作りが大きなストレスになっている様子が伺えます。
ママたちが夕食の支度でどんなことを負担に感じているのか具体的に聞いてみたところ、「メニューを考える」「調理をする」が高いポイントになっており、これらが同じくらいの割合であることが分かりました。また、共働きママでは「買い物をする」ことに負担を感じる割合も高くなっており、時間がない中で買い物時間を捻出することにも苦労があるようです。

共働きパパの早い帰宅が、ママの平日の夕食の支度の負担感を軽減

次に注目したのは、平日のパパの帰宅時間とママの夕食の支度の負担に感じる割合の相関関係です。共働きママにおいて、パパの帰宅時間帯別の「平日の家族の夕食の支度の負担」を見たところ、パパの帰宅時間が早くなるほど負担を感じる割合が減少傾向にありました。専業主婦ママでもパパの帰宅時間が夕食の支度に間に合う18時台までだと、負担を感じる割合は小さい結果となりました。

さらに、具体的なパパの夕食の支度の参加についても調査しました。共働きパパと専業主婦パパの支度・片付け参加を比較すると、総じて共働きパパの方が高い傾向があります。
共働きパパについて帰宅時間帯別に比較すると、帰宅が18時台までのパパの支度・片付け参加割合はぐっと高くなります。早めに帰宅することで、買い物や夕食の後片付けをする様子が伺えます。
仕事を終えて帰宅してからの短い時間で夕食の支度を日々こなす共働きママにとって、帰宅後のパパの家事・育児への参加は特に重要なことです。パパが早く帰宅することで、パパが夕食の支度に参加したり、ママが支度をしている間子供の世話をしたりと家事・育児を分担してママの負担感が緩和される ーこうした傾向が共働きママではより顕著に見られます。

今回紹介したデータから、やはり共働きママにとってはパパの帰宅時間が早いことで、特に平日の夕食の支度の負担などが軽減されることがわかりましたが、パパの帰宅が早いママでも8割が負担と回答しています。それだけ「平日の夕食の支度」というのは、大変な家事だということがわかります。
共働き家庭は増加傾向にあるため、こういった負担を軽減できる商品やサービスのニーズは今後も高まることが考えられます。

■調査概要

2018年度 『イマドキ家族の食事に関する共同研究』
jeki「イマドキファミリー研究プロジェクト」とオレンジページ「次のくらしデザイン部」共同で長子が満1歳〜小学校4年生の子供を持つ共働きママ、専業主婦ママを対象に食事に関する調査・分析を実施。

①夕食の実態と支度に関する調査

・調査地域:
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県
(東京駅を中心とする40km圏)
・調査方法:
インターネット調査(調査会社のパネルを使用)
・調査対象:
満1歳〜小学校4年生以下の長子がいる25~49歳の既婚男女 978ss
夫婦同居であること。親同居者は除外。
(女性側の勤務形態と子供の年齢で割付)
・調査期間:
2018年6月8日(金)〜14日(木)

上記ライター土屋 映子
(シニア ストラテジック プランナー)の記事

イマファミ通信

イマドキファミリー研究所では、働き方や育児スタイルなど、子育て中の家族を取り巻く環境が大きく変化する中で、イマドキの家族はどのような価値観を持ち、どのように行動しているのかを、定期的な研究により明らかにしていきます。そして、イマドキファミリーのリアルなインサイトを捉え、企業と家族の最適なコミュニケーションを発見・創造することを目的としています。

[活動領域]

子育て家族に関する研究・情報発信、広告・コミュニケーションプランニング、商品開発、メディア開発等

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  • 高野 裕美
    高野 裕美 イマドキファミリー研究所リーダー/エグゼクティブ ストラテジック ディレクター

    調査会社やインターネットビジネス企業でのマーケティング業務を経て、2008年jeki入社。JRのエキナカや商品などのコンセプト開発等に従事した後、2016年より現職。現在は商業施設の顧客データ分析や戦略立案などを中心に、食品メーカーや、子育て家族をターゲットとする企業のプランニング業務に取り組む。イマドキファミリー研究プロジェクト プロジェクトリーダー。

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    荒井 麗子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

    2001年jeki入社。営業職として、主に商業施設の広告宣伝の企画立案・制作進行、雑誌社とのタイアップ企画などに従事。2011年より現職。現在は営業職で培った経験をベースに、プランナーとして商業施設の顧客データ分析や戦略立案などのプランニング業務に取り組んでいる。

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    澤 裕貴子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

    2002年jeki入社。商業施設の戦略立案などのプランニング業務に従事し、 その後アカウントエグゼクティブとして広告宣伝の企画立案・制作進行などの業務を担当。 2011年より現職。現在はJRやJRグループ会社の調査やコミュニケーション戦略立案などを中心に、 プランニング業務に取り組む。

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    土屋 映子 イマドキファミリー研究所 シニア ストラテジック プランナー

    2004年jeki入社。営業職として、主に企業広告のマスメディアへの出稿などの業務に従事。2009年より現職。現在は商業施設の顧客データ分析や戦略立案などを中心に、プランニング業務に取り組んでいる。

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    河野 麻紀 イマドキファミリー研究所 ストラテジック プランナー

    2008年jeki入社。ハウスエージェンシー部門のプランニング業務に従事した後、営業局、OOHメディア局を経て、2017年より現職。現在は営業・メディアで培った経験を活かし、再びプランニング業務に取り組んでいる。