
未来の移動とそこにあるべきマーケティングコミュニケーションを構想するプロジェクトチーム「Move Design Lab(MDL)」は、全国男女18~79歳のお出かけ意欲を毎月の定点調査で聴取し、Move Mind Index(以下MMI)としてスコア化しています。
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4度目の緊急事態宣言が発出されるも
お出かけ意欲は前年比ではプラスに。
8月のお出かけ意欲(MMI)は、10点満点中5.08点。
本調査は、東京都や大阪府など6都府県で緊急事態宣言、北海道や福島県など13道府県でまん延防止等重点措置(福島県、茨城県、栃木県、群馬県、静岡県、愛知県、滋賀県、熊本県の8県は8月8日から)が発出中であった8月6日から9日に行われました。
MMIは、前年同月比で、107.4%という結果となりました。7月の前年同月比の104.8%よりも高くなっています。4度目の緊急事態宣言中ですが、MMIは、緊急事態宣言が発出されていなかった前年同月と比較するとプラス、コロナ以前の2019年同月比でも約1割減に留まりました。「せっかくの連休だから」「お盆休みを楽しみに頑張ってきた」「夏らしいことをしたい」といったコメントが見られ、お出かけの意欲が高まっている様子です。

年代によって傾向に違いのあるお出かけ意欲。
女性若年層ではコロナ前・前年と比較すると低水準。
8月のMMIを性年代別で見たものが次のグラフです。
男性は、平均で5.12ポイントでしたが、18~29歳が最も高く5.53ポイント、50代が最も低く4.40ポイント。女性は、平均で5.05ポイントですが、18~29歳が最も高く5.66ポイント、50代が最も低く4.21ポイントとなっていました。男女ともに最も高い年代と最も低い年代とには、1ポイント以上の差があります。
ただし、女性の18~29歳はコロナ以前の2019年同月比で83.0%、前年同月比で100.0%と、時系列比較すると低水準にあります。

前年同月比で外出率は1.0ポイント増に留まる。
女性50代では、お出かけ意欲と同様に外出率も低水準。
7月31日(土)と8月1日(日)のいずれかに外出をしていた人は46.1%。前年同月比(昨年の7月最終週の土日いずれかの外出率との比較)で、1.0ポイント増となっています。
性年代別に見ていくと、MMIのスコアが高かった女性18~29歳で、外出率が最も高く53.9ポイントとなっていました。MMIの低かった男女50代ですが、男性50代の外出率は46.3%と全体と同レベルで、女性50代は34.6%と全体よりも低い結果となっていました。

8月初旬は、例年は帰省ラッシュとなっていますが、今年も前年同様に目立った混雑は見られなかったようです。それでも、冒頭に挙げたようにMMIは復調傾向となっています。緊急事態宣言の解除やワクチン接種等の影響で、今後のMMIがどのように推移していくのか、注視していきたいと思います。
<調査概要>
- 調査手法 : インターネット調査
- 調査対象 : 18~79歳の男女1,000人
※国勢調査の人口構成比に合わせて、性別×年代×エリアで割付 - 調査期間 : 2021年8月6日~9日
五明 泉 Move Design Lab代表/恵比寿発、編集長
1991年jeki入社。営業局配属後、通信、精密機器、加工食品、菓子のAEを歴任、「ポケットモンスター」アニメ化プロジェクトにも参画。2014年営業局長を経て2016年よりコミュニケーション・プランニング局長。